オールデンのコードバンチャッカブーツ1339です。
購入したのは2015年前後で、当時は革製品にハマりつつもまだ靴にこだわっていなかった時期でした。革の宝石とも呼ばれるコードバンで作られた靴があると知り、どうしても履いてみたいと清水の舞台から飛び降りた気持ちで購入した記憶があります。
店頭で初めて値段を見たときは、白目+泡吹きそうになりました。
このシューズを履き始め5年以上が経過、履き心地や状態などをレビュー致します。
目次
オールデン1339の概要
オールデン(ALDEN)は、1884年にアメリカ・マサチューセッツ州ミドルボロウにて創立された、米国の靴文化を象徴するシューズブランドです。
オールデンのシューズをみて感じる印象は、けして繊細ではないけど、タフで力強く、存在感のある印象。正しくアメリカンシューズの代名詞といって良いのではないでしょうか。
なお、1339はグッドイヤー・ウェルテッド製法によって作られています、
グッドイヤー・ウェルテッド製法は、19世紀後半にアメリカのチャールズ・グッドイヤー・ジュニアにより確立された伝統的靴製法です。
この製法ではアッパーとソールが直接縫いつけられていないため、ソールが磨り減った場合、靴底全体を取り替える事が可能です。
長い年月履くことを前提に作られた革靴には、この製法が採用されていることが多いですね。
アッパーの革素材は、老舗タンナーであるホーウィン社の「コードバン」を使い、圧倒的な個性を生み出しています。コードバンならではの輝きが本当に美しく、この靴を履くと本当にテンションが上がります。
靴底はレザーソールです。
レザーソールの靴を履くこと自体が初めてでしたので、履きはじめの滑る様な感覚、いつの間にか滑りがなくなって馴染んでいく感覚、そしてコツコツと鳴るレザーソールならではの足音に驚かされました。
エイジングの状態
履き始めて5年ほど経過後のエイジング状態について。
メンテナンスは、普段はブラッシングのみです。履いた日に馬毛ブラシで汚れを落としてあげる程度。
その上で2,3ヶ月に一度の頻度(5〜6回履いたタイミング)で一般的なメンテ(汚れ落とし+クリームメンテ)を行っています。
まずアッパーの表情です。
購入当初はツルツルでシワのない状態でしたが、いつの間にかウネるような履きシワが付いてきました。シワの一つ一つまでが劣化ではなく美しいエイジングとして表情を醸せるのもコードバンならではの特徴でしょう。
続いてソール面の状態です。
普段歩いていることによって、ツルツルだった革のソールがザラザラな状態になりました。この状態になると滑る感覚はなく歩きやすいです。
劣化状態ですが、
つま先部分が少し削れてきています。最初に補強しておけば良かったかな。
こちらはかかとのラバー部分。
角度を変えて
少し減ってきていますね。
まだ履けそうですが、ある程度消耗したタイミングでソール全体の張り替えを含めたメンテナンスに出す予定です。
履き心地
履き心地については、履く頻度が月に1〜2回と少なかったこともありますが、最初の1年は靴に履かされているといったイメージが強かった気がします。
それがいつの間にか自分の足に馴染んできて、気づけば足と一体化した様な履き心地を体感できる様になりました。
なお、コードバンという革素材は形状記憶の性質を持っているようで、履いていくうちに自分の足に沿った形に変形していくという特徴をもっています。
それと合わせてグッドイヤーウエルテッド製法独特の中底のコルクが沈み込む性質と融合する事で、「世界に一足だけの」自分の足に合った靴として成長していきます。
なお、コードバンという特性上、梅雨の季節はこの靴を取り出すことはなく、またチャカブーツということもあり暑い時期も好んで履きません。
ですので履かない期間が年を通じて数ヶ月重なるケースは往々にあります。
コードバンの素材の特性なのか、履かない期間があると革が元に戻るというか硬くなるというか、馴染んでいた状態が若干リセットされる感覚があります。
久しぶりに取り出すと、あれ?こんな履き心地だったかな?といった感じです。
履き始めるとすぐにフィットしてくるので、それを繰り返していくうちに自分の足に完全フィットしたシューズに育っていくイメージがあります。
まとめ
購入して5年以上が経過。高価な買い物でしたので購入当時は悩みましたが、今となっては本当に良い買い物をしたと感じています。
履いてあげれば履いてあげるほど期待に応えてくれるシューズ。
これから5年後、10年後とどの様に成長していくのか本当に楽しみです。