芯ホルダーは鉛筆と変わらない書き心地で、シャープペンシルの機能性を掛け合わせた素晴らしい筆記具。
鉛筆の場合は、削りながら使うため本体小さくなり持った感触が異なってきますが、芯ホルダーであれば芯を入れ替えるだけで、いつも同じ心地が味わえる事が大きな魅力です。
常に同じ状態で筆記できることから根強い人気があり、手放さない方も多い筆記具です。
この記事では新ホルダーの魅力とおすすめの芯ホルダーを紹介します。
目次
芯ホルダーってどんな筆記具?芯ホルダーの魅力
芯ホルダーとは、鉛筆芯と同様の芯をくわえ込んで使用するタイプの筆記具。筒状の軸の先端に芯をくわえるためのチャックと呼ばれる機構がついています。
芯ホルダーの魅力はなんと言っても鉛筆レベルの太芯をシャープペンシルの利便性の中で使用できること。そして常に同じ状態で筆記ができることです。
芯について
芯ホルダーに使われる芯は直径2mmの芯を利用するものが一般的ですが、2.5mm、3.15mm、5.6mm等の太い芯を利用するものも存在し、2mm芯を利用するものは製図、デザイン画などに用いられ、3mm以上のものはデッサンなどに用いられる事が多いです。
鉛筆やシャープペンシルと同じく硬度表記は、6H、5H、4H、3H、2H、H、F、HB、B、2B、3B、4B、5B、6Bのように表します。
個人的には2B、4Bレベルの柔らかい芯を好んで使用することが多く、ラフに書き殴りたい時には手放せません。
芯の先を尖らせたい場合は、カッターナイフややすり、あるいは専用の芯研器を用いて尖らせます。芯ホルダー本体に小型の芯研器を軸尾のキャップに内蔵しているタイプのものもあります。
ドロップ式・ノック式・回転式
芯ホルダーはチャックで芯をホールドするドロップ式のものが多く、自分の好みで芯の長さを調整しやすいのが特徴です。
また、シャープペンシルのようなノック式や回転繰り出し式のタイプも存在し、そのタイプも芯ホルダーと呼ばれるので、シャープペンシルとの違いは非常に曖昧ですが、「2mm以上の芯を利用するもの」「ドロップ式である物」であれば芯ホルダーと呼ばれているように感じます。
芯の書き味が異なるので好みを探すのも楽しい
また芯の書き味もブランドによって異なってきます。同じ硬度であっても、柔らかいと感じるもの、硬さを感じるもの、シャリシャリとした筆記感を感じるものなど様々です。
シャープペンでも各ブランド芯の書き味が異なってくるように、芯ホルダーでは芯のサイズも大きいことからか書き味に大きな差が出ます。
いくつかのブランドの芯を持っていますが、私が感じるところだと、
- 三菱鉛筆:非常に柔らかい書き心地
- ステッドラー:三菱鉛筆とあまり変わらない書き心地
- ファーバーカステル:少し硬めの書き心地
- 大人の鉛筆:書いててシャリシャリする感じがある
各メーカーの2B芯で比較していますが、同じ2Bでもメーカーによって書き味はかなり違うので面白いですよ。
柔らかい書き心地が好きな人、硬めの書き心地が好きな人など好みは分かれますので、どれがおすすめとは一概には言えませんが、それぞれのブランドの芯の書き味を比較して推しを探し出すのも楽しかったりします。
本体のブランドと芯のブランドが異なっていても芯径が同じであれば使用できますので、自分好みの芯ホルダー本体と、芯の組み合わせを探し出してみましょう。
それでは、おすすめの芯ホルダーを紹介します。普段使いから高級志向の高いものまで。お気に入りのものが見つかると良いですね。
おすすめ芯ホルダー
ファーバーカステル TK9400シリーズ
ドイツのファーバーカステル。シンプルで洗練されたデザイン。六角軸で鉛筆に近い握り心地。
ファーバーカステルの主力ラインナップTK9400シリーズ。2mm径と3.15mm径の2種類が用意されており、2mmは芯硬度表示がありません。
3.15mm径は4B、5B、6Bの3種類があり、ホルダーに芯硬度が印字されています。
グリップ円周には滑り止めのリブ溝が刻まれています。6角形の軸部とフィンガーグリップ部の滑り止めにより、持ちやすく書きやすいホルダーです。
細い芯ホルダーよりも少しボディの太さがあった方が良い方にお勧めです。
ステッドラー マルステクニコ
ドイツステッドラー社の新ホルダー780Cと788C。
マルステクニコは20世紀中頃から発売されているロングセラーの芯ホルダーで、キツすぎないローレットの程よいグリップ感、八角形からキャップに向かう途中で円形になるボディ、抜群のバランスと耐久性で高い評価されています。
780Cは、元々ブルーだけでしたが、近年ブラックバージョンも発売されました。
ノック部に簡易削りが付いており、ブラックバージョンからは芯硬度を確認できるようにデザイン面での仕様にも手を加えられています。
個人的にはいくつか保有している芯ホルダーの中で、ボディのバランス、グリップ感、利便性など780Cが一番好きかもしれません。
ステッドラー 925 25-20
こちらは925 25の2mm芯タイプ。シャープペンのようにノック式で芯を出すことができますので、微調整がしやすいです。
ロットリング 300芯ホルダー
製図用筆記具として圧倒的な存在感を誇るロットリング。ブラックボディに赤のポイントはやっぱりかっこいいですよね。
私が保有しているのはロットリング300シリーズでオール樹脂のタイプ。
ライトな値段ですが、芯硬度表示窓や簡易削りがついている優れものです。
300以外にも600、800、ラビットプロの芯ホルダーが発売されており、数字が高くなるほど素材からして違う作りになっています。
800新ホルダーは芯ホルダーの中でも最も高級感のある製品。お値段が可愛くありませんが存在感が全く異なります。
三菱鉛筆 ユニホルダー
三菱鉛筆から発売されている国産芯ホルダー。
ローレットグリップを採用し、芯高度窓はついていないものの、硬度別にノック部分の色を変えています。
芯高度は4B、3B、2B、B、HB、F、H、2H、3H、4Hの10種類とノーマークの黒・赤の全12種類で、それぞれの硬さに合わせてキャップが色分けされています。芯の硬さを何種類か集めて使い分けるのも便利です。
また、芯にはノックをしたときに抜け落ちないよう、「ストッパー」が付いていて、芯がスルッと抜けないようになっています。uniならではの気遣いが感じられます。
北星鉛筆 大人の鉛筆
国内で太芯シャープペンブームを引き起こした大人の鉛筆。こちらも歴とした芯ホルダーです。
ボディ全体も木で作られているため、持った感触が鉛筆に非常に近いのが良いですよね。
まとめ
普段気にしなければあまり見ることはない芯ホルダー。鉛筆と同じ太さの芯でありながらも、本体を削る必要がないため常に同じ状態で筆記できるのが新ホルダーの魅力です。
安定した筆記感を継続できることで、より精度を求められる設計を専門にしている人たちの中にも芯ホルダーを愛してやまないユーザーも多いです。
重さ、太さ、グリップ感など、商品によって異なりますが、その微妙な感触にフィットするものと出会えると良いですね。
1 件のコメント