「わたしの手帳は、わたしがつくる。」そんなオリジナルな自分だけの手帳を持ちたい方にご紹介したいのが、今回のISOTにて日本文具対象に受賞された啓文社印刷さんの「tete.」という革製のシステム手帳。
まだ製品化されたばかりであまり知られてはいないかと思いますが、これから注目を浴びる手帳であることは間違いありません。
実際に私もtete.のブースにお邪魔して製造元である啓文社印刷さんにお話を伺ってきましたが大変魅力のある手帳でしたのでご紹介します。
tete.について
ひとつひとつパーツを選択し、自分好みにカスタマイズできる、世界でひとつだけの本格的なシステム手帳「tete.」。革製カバー・金具・イラストや活字などのワンポイント、そしてリフィルを自分好みにカスタマイズしてオリジナルな手帳を作り上げることが可能です。
こちらは、日本文具大賞受賞製品が並ぶブースで撮影したものですが、手前にある革製の手帳バインダとともに、後ろにリフィルや金具、スタンプのようなものが置かれています。
tete.は手帳本体を選び、金具を選び、カバーに刻印する内容を選び、そしてリフィルを選んでオリジナルな手帳を作り上げていくものですが、それぞれ一つ一つの工程にしっかりとしたこだわりが感じられます。
革カバーについて
tete.ではキャメル、レッド、ネイビー、ダークブラウンの4色から革カバーを選ぶことができます。
使われている革は栃木レザー。
栃木レザーはピット製法のため、独特の風合いと自然の素材感を保つために余計な表面加工をしていません。
表面加工をしていないため、革そのものの傷や虫食い跡・血筋跡などがでますが、より革らしい風合いとしてエイジングを楽しんでいくことが可能です。
栃木レザーとは
植物タンニンなめし革の専門タンナー、栃木レザー株式会社が手がける革を総称して「栃木レザー」と呼ばれます。
日本国内で唯一、伝統的なピット製法であくまでも天然素材としてのタンニンなめし革の製造にこだわり、この栃木レザーから希少な革製品が誕生しています。
そういった希少な革で製造されているため、栃木レザーで作られた革製品は良いお値段をつけられることが多いのですが、tete.はカバーだけでなくフルセットで7,500円で販売されるとのこと。こちらも驚きです。
金具について
革カバーの色を選んだ後は、金具を選びます。
金具の色はプレーンといぶしの2種類で、デザインはアルファベットやアンティーク調イラストなど合計38種類の金具から選ぶことができます。
ちなみにアンティーク調のイラストは全て動物をモチーフにされていらっしゃるのですが、その動物にもそれぞれの意味が込められているとのことです。
ネコのイラストは商売繁盛・金運とか、ライオンだったら力・権力・強運を呼ぶとか。
個人的にはネコの金運にあやかりたい。
刻印について
続いてさらなるオリジナル性を高めることが出来る刻印。
活字とアンティークイラスト版を組み合わせて革カバーに活版印刷で刻印します。
こちらがアルファベットの版。
なんだか昔ながらの手つくり感がしっかりと伝わってきますね^^
さて、こちらで活版印刷というキーワードが出てきましたが、活版印刷は金属活字や図案で版を組むアナログな印刷方法です。
最近、活版印刷の魅力が再評価されていますが、啓文社印刷さんでは創業当初からこの技法を続けてこられたそう。
これが活版印刷をするための活版印刷機。
歴史を感じますね^^
活版印刷で刻印された絵柄。
アルファベットで名前だけ入れてもよし、好きなイラストと掛け合わせてもよし。
この選ぶ過程や悩む過程がより愛着を深めていくんですよね。
リフィルについて
最後はリフィル選び。
リフィルには、定番のマンスリー、ウィークリーをはじめ、横罫線・方眼・ドット方眼など19種類のリフィルが用意されています。
また、それぞれのリフィルにはグレー・ピンク・ブルーの3色から選ぶことが出来るというこだわりよう。
写真だと見辛いですが、左から絵日記リフィル、3mmの方眼リフィル、5mmの方眼リフィル、3mmのドット方眼です。
そしてさらにはリフィルの用紙にはトモエリバーを使用しています。
トモエリバーは非常に薄い用紙のため、たくさんのリフィルをセットしてもかさ張らないし、万年筆で筆記しても裏写りしない本当にありがたい紙。
ほぼ日手帳やジブン手帳などでもトモエリバーが使用されていますので、トモエリバーの良さを知っている方は多いのでは。
個人的にはリフィルだけでも欲しくなります^^
※トモエリバーも万年筆に適した用紙ですが、実はtete.には無地の万年筆専用のリフィルも別途用意されていらっしゃいます。紙の種類は聞き忘れてしまいましたがぜひ使ってみたいですね。
ウォレットリフィルも開発中
まだ販売はされていらっしゃらないようですが、写真のようなウォレットとしても活躍できそうなリフィルも開発中とのことです。
ちなみにこのリフィルは上記4色のカラーで製造をされていくとのこと。
正式な発売が楽しみです!
啓文社印刷について
いかがでしたでしょうか。
啓文社印刷は神戸で 1950年から印刷業を営んでおり、合言葉は「記憶に残る印刷物」。
合言葉の通り、tete.は使い手の心にしっかり記憶される手帳に仕上がっているのだと感じます。
こんなに素晴らしい手帳が7,500円で販売されるのはユーザーにとっては本当にありがたいこと。
市販で販売されているシステム手帳でも良いものはいっぱいありますが、ここまでカスタマイズでき、なおかつ素材にこだわった手帳は多くありません。
なお、tete.は7月1日よりオンラインショップ(楽天)にてオーダーが出来るようになりましたので、オンラインショップもご覧ください。