カランダッシュというとゴリアット芯が有名ですが、ゴリアット芯以外の替え芯も販売されており、そのうちの一つが4cのショートタイプのものがあります。どのボールペンで使われているかというと、私の知っている限りでは、エクリドールのミニサイズ版XSシリーズにはこの4c芯が入ってます。
文具店にてゴリアット芯と4c芯の違いについて確認したところ、ゴリアット芯のような性能は無いがインクは同じものが使われているとのことでしたので興味本位で検証を行ってみました。
Caran d’Ache 4cの性能検証
書き出し
油性ボールペンの特徴である、書き出しでのインクの出辛さを測る検証です。
カランダッシュ4cの書き出しはよく、ゴリアット芯と同じレベルで書き始めからスムーズに筆記出る結果となりました。現在、実際にエクリドールXLを毎日メモ用に使用していますが、書き出しで違和感を感じたことはありません。
強いて言えば、4回目・8回目・9回目の書き出しにおいて、最初の3cm程度の濃さが若干薄かったのと、9回目の書き出しにて小さなダマが出来てしまったレベルでストレスを感じることはありませんでした。
筆記圧
写真の上から、弱い筆記圧、普通の筆記圧、強めの筆記圧で筆記した線となります。
速乾性
「あ〜ほ」までのひらがな30文字を筆記した後に、筆記した文字をティッシュで拭き取ります。この30文字を書いてティッシュで拭き取るまで45秒前後の時間を要しますので、その45秒のうちにどこまで乾くかをテストしています。
検証結果としては写真の通りとなり、乾きは非常に早いと言える結果となりました。
ダマの出来やすさ
横線を5本書いた後に「8」という文字を10回書くという検証を行っています。10回「8」を書いておりますが、ボールペンの紙面に当たる向きを少しずつずらしながら筆記するためです。
カランダッシュゴリアット芯で確認できたダマは、
1回目:1箇所
2回目:1箇所
3回目:1箇所
4回目:1箇所
5回目:0箇所
となりました。
ゴリアット芯と比較すると少し大きめのダマでありましたので、この辺りが性能の違いを感じたポイントとなります。全体から見るとダマは出来づらいボールペンである事が確認できました。
文章筆記
続いて文章筆記テスト。
カランダッシュ4c芯の書き味に関してゴリアット芯と比較すると、若干カリカリとした硬めの書き味です。ただしインクフローは安定していますので、書き手によっては丁度良いという印象を受けるレベルです。
また乾燥速度はゴリアット芯と同様に早く、ダマもできづらいため、筆記していて紙面が汚れてしまうような事はありません。安心して筆記ができる油性ボールペンです。
蛍光ペンとの相性
筆記した後に蛍光ペンで上から塗る検証です。
ゴリアット芯と同じインクが使用されていることから、ゴリアット芯で検証した際の結果の画像を載せてあります。
まとめ
上記の検証結果から、カランダッシュ4cの評価は下記となります。
書き出し
- 5点:ほとんどの場合に書き出しからスムーズにインクが出る
- 3点:書き出しはインクが出辛く、平均して1〜5cmでインクが出る
- 1点:書き出しはインクが出ず、平均して書き出し5cm以降からインクから出る
速乾性
- 5点:乾きやすい
- 3点:普通
- 1点:乾きづらい
ダマの出やすさ
- 5点:0〜3箇所以下のダマが確認できた
- 3点:4〜7箇所以下のダマが確認できた
- 1点:8箇所以上のダマが確認できた
蛍光ペンとの相性
- 5点:蛍光ペンで塗っても滲まない
- 3点:注意して確認すると分かる滲みが確認できた
- 1点:明らかに分かる滲みが確認できた
筆記感
- 高い(ねっとりとした書き心地)
- 低い(サラサラとした書き心地)
- 柔らかめ(ヌルヌルとした書き心地)
- 硬め(カリカリとした書き心地)
使用したボールペン(リフィル)と代表的なボールペン軸
油性ボールペン比較について
本検証のコンセプトついては下記をご覧ください。