パイロットの木軸の万年筆カスタムカエデです。現在使い始めて約1年ほど経過したときの写真です。毎日使っているわけではないので変化は遅いと思いますが購入時よりも少し色が濃くなってきたように感じます。
夏場は出番が少ないのですが、冬、寒い季節になると木軸のほっこりとした温もりはなんとも心地よく使用頻度も増えて、最近はカスタムカエデも含め木軸メインで持ち歩くケースが多いです。
今回はこのカスタムカエデについて紹介いたします。
PILOT カスタム・カエデレビュー
カスタムカエデは、イタヤカエデをくり貫いて作られたパイロットを代表する木軸の万年筆。
イタヤカエデは木材として強度に優れ、美しい木目を持つため高級木材として扱われています。カスタム・カエデはそのイタヤカエデの天然木そのままをくり抜いて美しく磨き上げられるとともに万年筆として長く使えるよう、精度と強度を増す為に木材に樹脂を含浸させる特殊な加工が施されています。
木軸の良さといえば何と言っても長年の使用による経年変化。使用していくうちにより艶やかな色合いへと変化していくとともに、1本1本が異なる経年変化をしていくというのが特徴です。使い手によって変化も異なりますので使っていくうちにより愛着が湧いていきますね。
人によってはクリームを塗ってケアしたりとメンテナンスを楽しむユーザーも多くいます。
ちなみにパイロットの木軸の万年筆では、カスタムカエデ以外にはキャップレス木軸とカスタム槐・カスタム一位の木(一位の木は2018年廃番)が販売されています。その中でカスタムカエデは定価20,000円と求めやすい価格帯であるとともにオーソドックスなサイズ感であるため人気の高い万年筆です。
カスタムカエデのサイズ
オーソドックスなサイズ感と記載しましたが、カスタムカエデのサイズはペン先は14金10号で、カスタム912や742と同じサイズのペン先です。※同じ10号でもカスタムカエデのペン先は少し違うようです。
パイロットの万年筆のペン先は、3号、5号、10号、15号、30号という5種類のサイズがありますが、10号のペン先はサイズとしても中間でどんな時にでも活躍できる1本というイメージがあります。
こちらはパイロットの万年筆のペン先。
左の一番大きなものが30号サイズのペン先が付いているカスタム漆、15号ペン先のカスタム槐、同じく15号ペン先のカスタム743、10号サイズのカスタムカエデ、5号サイズのカスタム74です。
書き心地
紙面にペン先が当たる際、しなりは少ないものの柔らかくふわっとしたタッチで癖になります。私が保有するカスタムカエデは間違いなく当たりの個体ですが、字幅・ペン先のしなりなどの要素・バランスがそういった感触を醸し出しているのだと感じます。
この感触は購入して直ぐの時はあまり感じませんでした。しなりが強いわけでもありませんので、普通に書きやすいペン先だな〜くらいにしか感じていませんでしたが、以前と書き方が変わったせいもありカエデのもつ本来の良さみたいなものを感じ取れるようになったと思います。
私が保有するカスタム・カエデのペンポイントはM(中字)。以前はEFやFという細字をよく使っていましたが、最近になって中字〜太字をよく使うようになり使用頻度が増えています。字幅の好みは時期によって変わる性格のようです。
中字になってくると万年筆ならではのインクの濃淡もしっかりと味わえるのも楽しいですね。
万年筆はきちんとメンテナンスをしてあげれば10年・20年、さらにその先まで使い続けられるもの。その中で木軸であるカスタム・カエデMは万年筆本来の楽しみながら木を育てていくという良いとこどりの1本のような万年筆です。
1 件のコメント