【万年筆レビュー】デルタ アメリゴ・ヴェスプッチ

デルタ アメリゴ・ヴェスプッチ 万年筆レビュー

深いマーブル調のブルーボディ、木で作られたキャップ、そして独特の形状をしたクリップ、デルタの限定万年筆アメリゴ・ヴェスプッチです。

先日ご縁あってお迎えして参りました。

この万年筆は世界限定931本、発売時期も2010年頃であるため、これから新品で入手するのは難しいと思います。※デルタ社自体も昨年廃業されてしまったので、アメリゴ・ヴェスプッチだけでなくデルタの万年筆自体が入手出来づらくなっている状況です。

今回はデルタ アメリゴ・ヴェスプッチについてのレビューです。

スポンサーリンク

デルタ万年筆 アメリゴ・ヴェスプッチ

ストーリー


アメリゴ・ヴェスプッチは、大航海時代の有名な航海士であるアメリゴ・ヴェスプッチを由来にデザインされた万年筆です。

大航海時代、クリストファー・コロンブスらが【新大陸(アメリカ大陸)】を発見したのは学校でも習いましたね。発見したその大陸は、当時東南アジアの一部であると考えられていました。それを新大陸であると主張したのがアメリゴ・ヴェスプッチです。ヴェスプッチは1497年から1504年の間に4回アメリカ大陸へ渡り、アジア大陸ではなく新大陸であることを確信します。

後にその主張が認められ、大陸は彼のラテン語の名前をとってアメリカ大陸と呼ばれることになります。※新大陸をアメリカと命名したのはドイツの地理学者マルティン・ヴァルトゼーミュラーで、1507年に作成した『世界地誌概説』で最初にその名を用いています。この辺りの歴史を調べていくと様々なエピソードやロマンがあって楽しいですがこのへんで。

時代は進み、イタリア海軍では1931年に「クリストファー・コロンブス」、「アメリゴ・ヴェスプッチ」それぞれの名を冠した同型の帆船を2隻建造しました。クリストファー・コロンブス号は第2次世界大戦後に沈没してしまいましたが、アメリゴ・ヴェスプッチ号は現在もイタリア海軍士官候補生の卒業航海練習船として使用されています。

また航海練習船としてだけでなく、アメリカ合衆国建国200年記念として開催された20世紀最大の帆船パレードに参加したほか、世界最高峰のヨットレースであるアメリカズカップ・2004年のアテネ五輪など、記念艦船として、また観戦用の艦船として活躍しています。

さて、帆船アメリゴ・ヴェスプッチは、1931年に作られて約90年が経過している船ですから、これまでに何度も修繕が加えられています。甲板にはブラジル産の非常に硬い天然木カンゲラナを使用しておりますが、修繕の際に取り替えられたその甲板の一部を、イタリア政府から許可を得てキャップに使用しているのが、今回紹介するデルタの万年筆「アメリゴ・ヴェスプッチ」となります。

デザイン


キャップには実際の航海に何度も出たブラジル産の天然木カンゲラナを使用、クリップには甲板長が使用する笛をデザインし、胴軸のシルバーリングには船体に使用されている字体と同じ船名が刻まれています。

キャップエンドにはアメリゴ・ヴェスプッチ号の雄姿が描かれ、 胴軸素材にはパールオーシャンブルーのレジンを使用するというこだわりようです。

これまで多くの万年筆を購入してきていますが、デルタは初。ヴェスブッチのようなコンセプトとデザインが融合したものは保有したことがありませんでした。たまたま縁あって私の手元に来ることになりましたが、やっぱり良いですね。ファンがデルタや限定モデルを集めたくなる理由が垣間見れたように感じます。

インク

さて、こういったこだわりのある万年筆だと、入れるインクもこだわりたくなるのが世の常。少なくとも海や航海の感じられるインクを飲ませたいと思っており、その第一候補が喜望峰でした。

ロケーションは異なりますが、ストーリー要素としてはとても親近感の湧くインクです。ボディの色と喜望峰の色味の相性も完璧なので、これ以外ないと思っていましたが唯一懸念となるのが喜望峰は古典インクであること。アメリゴ・ヴェスプッチは常に持ち歩いて使うような万年筆ではありませんので、古典インクが入れっぱなしになって放置してしまう可能性もゼロではありません。

そう考えると普通の染料インクの方がやはり安心です。

そんなことをもやもや考えているなかで我が家にやってきたのが、銀座伊東屋・横浜元町にてお迎えしたカクテルインク、「元町ブルー」です。港町横浜の海をイメージした色合いということで関連性も悪くありません。

ということで元町ブルーを飲ませてみました。

深みのあるブルー軸と、ペン先についたターコイズ系のインクが美しいです^^

インクの色も良いですね。

※このモデルのインク吸入方式はデルタ独自のボタンフィラー方式が採用されています。尻軸のキャップを取り外すとボタンがついており、そのボタンを押すことでインクを注入します。

書き味の方は、ペン先は硬めでガチニブと言われる類ですが、するすると滑らかに筆記ができます。個人的には筆記に集中できて好きな硬さです。

余談

最後に余談ですが、この万年筆を入手した際に驚いたのは箱のデカさ。筆記具一本にここまで大きく豪華な箱が必要なのかと思ってしまうほど。


こちらが箱。


かなり豪勢な作りです。

函大削ってもう少し安くならないかな〜なんて庶民的な事を思いつつも、こういった要素も含めてアメリゴ・ヴェスブッチなのでしょうね。

商品紹介

ブランド:DELTA(デルタ)
製品名:アメリゴ・ヴェスプッチ
胴軸素材:パールオーシャンブルーレジン、シルバー925
ペン先:18K
機構:ボタンフィラー式
サイズ: 筆記時162mm/収納時142mm/最大径17mm/首軸径13mm
重量: 45g
その他:限定品(世界限定 931本)オリジナルボトルインク付属

コメント