記事内には広告リンクやPRが含まれます

万年筆おすすめ・人気ランキング系の記事に書かれてる痛々しく間違った情報のまとめ

【万年筆 おすすめ】・【万年筆 ランキング】などと検索すると、「あんた絶対使ってないだろ!」・「別のブログのコピペだろ!」と思われる間違った情報を発信している記事を多く見かけます。

個人的には、間違った情報であったとしても実際にその万年筆を使用しているユーザーが感想として書かれているのであれば、使用者の感じたことだと捉えれば有益な情報に繋がると思っています。

しかし、その万年筆を使ったこともない方が「プロが教える」的なコピーで間違った情報をアップするのは正直違和感を感じてしまいます。

最近では間違った情報をベースとしたコピペブログが増えて、残念な記事ばかりが記事検索エンジンの上位に並びスタンダード情報となっている感も否めません。

今回は万年筆系情報ブログに記載されている記事の中で、この情報は違うよというものをまとめましたので、ぜひご覧ください。

万年筆系記事の間違い文章のまとめ

  1. 金ペンでは14金・18金・24金が使用されている
  2. 金ペンはインクがかすれにくくなめらかな書き味
  3. 金は柔らかい素材のため使用していると擦り減る
  4. 14K、18Kなど数字が大きいほど柔らかくなる
  5. 自分の癖に合わせた形に変化するので、使うほど書きやすくなる
  6. 「万年筆のおすすめ人気ランキング」のランキング情報

上記の情報はいくつかの公開記事に掲載されている情報ですが、全て間違った情報です。一つ一つ見ていきましょう。

金ペンでは14金・18金・24金が使用されている?

24金でペン先を作られた万年筆で現在購入できるものがあればぜひ教えていただきたいです。

以前シャレーナというセーラーから発売されていた万年筆が24金と謳われていましたが、現在どのブランドにおいても通常ラインナップにて24金の万年筆は存在しないです。

一般的な金ペンは14金、18金が主流で、それ以外だとセーラー万年筆から発売されている21金の3種類がオーソドックスなものとなります。

こちらは21金をペン先に採用したセーラー万年筆のプロフィット21。筆記してみると21金ならではのあたりの柔らかさに驚かされます。

金ペンはインクがかすれにくくなめらかな書き味?

金ペンだから滑らかということはなく、書き味はペン先の素材ではなくペン先の状態が大きく影響されます。

スチールなど鉄ペン先でも非常に滑らかな書き味の万年筆はありますし、金ペンでもガリガリとした書き味のものが存在します。

こういった書き味はペン先調整によって改善が可能です。また、使用するインクによっても滑らかさは異なってきます。

金は柔らかい素材のため使用していると擦り減る?

それっぽく見受けられますが、残念すぎる間違いです。

というのは、そもそも万年筆は金の部分を紙面に当てて筆記しないので、金が柔らかくても擦り減ることはありません。

万年筆のペン先の紙面にあたる部分(ペンポイント)にはイリドスミン球が溶接されています。

イリドスミン球はイリジウム、オスミウム、ルテニウム、白金その他金属などで作られた合金でダイヤモンドの次に硬いと言われる超硬度な素材。

このイリドスミン球が紙面に当たり筆記しますので、金が柔らかくても擦り減ることはありません。

なおイリドスミン球で作られたペンポイントは、距離で、60km~70km、文字数で500万~600万文字。毎日1000字書く人でも約10年間の使用に耐えられると言われています。

14K、18Kなど数字が大きいほど柔らかくなる

カレンのペン先

14K(14金)、18K(金)、21K(金)というのは、金(ゴールド)の純度を表す世界共通の単位です。

数字が大きくなればなるほど金素材として柔らかくなることは間違いありませんが、万年筆としての書き味は全く別物で、18Kよりも14Kの方が柔らかい書き味となる万年筆も多くあります。

また、柔らかい書き味・硬い書き味の定義は「ペン先のしなり」を定義するのか「紙面とのあたりのソフトさ」を定義するのかで大きく異なってきますので、18Kだから柔らかいと決めつけるのは間違いです。

ちなみに18金が採用されていてガチニブ(硬いペン先)と定評のあるウォーターマンのカレン(写真の万年筆)。

その硬い書き味が心地良いのですが、硬さだけで争ったらカレンの18金ペン先よりも硬く感じる14金の万年筆を探すのって一苦労ですよ。

【ウォーターマン カレン】洗練された美しさが際立つ実用的な万年筆。高級万年筆のプレゼントにおすすめの1本

上記はウォーターマンカレンのレビューです。合わせてご覧ください。

自分の癖に合わせた形に変化するので、使うほど書きやすくなる?

使うほど書きやすくなるという定説はありますし、確かに使用していく中で書きやすくなると感じるタイミングはあります。

しかし実際は、使うほどにトラブルが起きて書きづらくなるケースの方が多いはずです。

万年筆はメンテナンスとセットで考える必要がある道具。刃物を研ぐのと同じ感覚でしょうか。

使用していて調子が悪くなったらペン先調整師に見てもらい良い状態にメンテしてもらう。これを定期的に繰り返しながら使用していく道具です。

万年筆のメンテナンスについてはこちらの記事も参考にしてください。

万年筆を購入したらまず調整師に見てもらいましょうという話

万年筆のおすすめランキング

カスタムウルシ

「万年筆 おすすめ」、「万年筆 ランキング」などで検索すると、おすすめ25選とか30選とかいった形で、おすすめの万年筆ランキング形式で紹介するサイトが検索結果に並びます。

しかし記事のほとんどが、おすすめする万年筆の画像をアマゾンなどから借りてきたサイトで、なんとなくライバルブログに合わせて同じような記事を書きそれっぽい順位で並べているだけ。

多分というか99%、その万年筆を使用していないライターが書いているでしょう。

現状購入可能な万年筆だけでも数え切れないほどのラインナップがある訳で、用途によってもどれがお勧めなのかは異なってきますので、万年筆を闇雲にランキングするのは無理が生じます。

ある記事では、第21位:プレラ 色彩逢い、第20位:カスタムウルシ、第19位:Schneider 406となってて泡を吹きそうになりました。

プレラは3,850円の万年筆、カスタムウルシは96,800円、Schneider 406は1,760円の万年筆。

カスタムルシは国内万年筆最大の30号サイズの18金ペン先を搭載し、ボディはエボナイト素材で漆塗り仕上げと全てに究極さを追求した万年筆。

プレラやSchneider 406のように入門向け万年筆とはそもそも比較対象として無理があります。

ちなみにその記事でのトップ5は、1位:サファリ、2位:カクノ、3位:ペリカンM800、4位:モンブラン149、5位:キャップレスデジモとのことでした。

このようなランキング記事では、実際に使ったことが確認できる万年筆の画像がなく、アマゾンなどから画像をパクって貼り付けており、その万年筆を使ったことのないライターがそれっぽく書いているだけ。(使っていたら恥ずかしくてこんなランキングにはならないでしょう)

正しい情報が書けるわけがありません。

余談ですが、もし私が万年筆のランキング系の記事を書くのであれば以下のような用途やコンセプトで書いてみたいです。

  • 高速筆記に耐えられる万年筆ランキング・どんなに急いで書いてもインクが途切れない最強のインクフローを誇る万年筆ベスト5
  • ぬらぬら感の高い万年筆はどれ?まるで紙の上のインクの上を滑っているような書き味ベスト5
  • みんな大好きマーブル調ボディ。ブルー・レッド・グリーンなど色別に並べて美しさを比較してみたよ
  • とにかく小さく細い文字を書きたい!極細文字が書けてインクが途切れにくい万年筆ランキング
  • フレックスニブ対決。現在購入できる万年筆の中で一番しなる万年筆はどれ?
  • 硬さこそが正義!筆圧が強くてもしっかり耐えてくれる硬いペン先の万年筆ランキング

実際に使ったことのある万年筆の中でのランキングというのが前提になりますし、なかなか書けるものではありませんが、こんな記事があったら面白いはずですよね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
他にもこれは違和感あると感じる情報が出てきましたら、随時こちらに追記していきたいと思います。
正しい知識を身につけて、万年筆と良いお付き合いしていきたいですね。

なお、おすすめ万年筆に関して、私の感性の中で以下の記事を書いてますので、よろしければご覧ください。

\Amazonでお得に買い物をする方法/

Amazonで買い物するなら、Amazonギフト券の購入(チャージ)がポイントが付いておすすめです。

現金チャージすると、通常会員で2.0%、プライム会員なら最大2.5%ポイントをゲットできます!

定期的にAmazonでお買い物するならチャージをぜひ活用しましょう

▶Amazonギフト券の購入(チャージ)はこちらから可能です!

よしぞー

よしぞー

万年筆、ボールペン等の筆記具沼・ゲーム沼・美容沼、そして革沼など複数の沼のほとりにて、物欲のままに暮らしてます。このブログは使用した物のレビューを中心に好きなことを気ままに書いてます。ご覧になられた方が一人でも多く沼に堕ちてくれたら嬉しいです。

関連記事