チタンで作られたTP4という万年筆がクラウドファンティングサービスのキャンプファイヤーにて、紹介されていますね。
https://camp-fire.jp/projects/view/376906
紹介ページを拝見し、ぱっと見の見た目的にはスタイリッシュでカッコ良いと感じましたが、残念ながらチタン万年筆だけどペン先がチタンではない万年筆でした。
チタンの万年筆TP4について
今回、TP4について感じたことに対して記載いたします。
ペン先がチタンではない
まず真っ先に感じた違和感が、シンプルにペン先がチタンではないこと。
チタンペン先の万年筆を私は保有していますが、鉄ペンとも金ペンとも異なるチタンペン先ならではの圧倒的な書き味が得られます。
私の感覚では、「ペン先に弾力性がある」という言い方が正しいと思いますが、かけた筆圧がしっかりとペン先のしなりに繋がって味のある筆跡が残せます。
この書き味は本当やばいっすよ。(ごいりょく)
今回のTP4がチタンで作られた万年筆と聞いて、面白いものを作るな〜と最初は感じたのですが、残念なことにボディがチタンで作られているだけで、ペン先はSCHMINDT(シュミット)のFH241というステンレス製のもののようです。
シュミットのFH241はとても扱いやすいスチールペン先ですから、ここを否定する気はありませんが、いわばどこにでもある20ドル程度で買える鉄ペン先です。
せっかくチタン性であることをウリにするなら、ペン先もしっかりチタンで纏めれば「お、やるな」と思ったんですけど、ちょっと残念ですね。
筒状のボディ形状
TP4はボディの形状が筒状です。筒状のボディは転がります。
多くの万年筆は、転がらないようにクリップがつけられたりさまざまな配慮がありますが、TP4はデザインを重視するあまり実用を考えられていないように見受けられます。
もし購入する際は、転がらないように細心の注意を計りましょう。
デザインが好きなら買いだけどチタンペン先が欲しいなら別を探そう
このTP4を見て感じた印象として、デザインが好みであれば買いだけど、万年筆としての書き味を楽しむのであれば同じ値段を出せばもっと良いものがたくさん買える。
万年筆の書き味を追求したいのであれば特段買う必要はないものだと感じました。
ちなみにチタン製のペン先を試してみたい方は、同じクラウドファンティング系であればこちらの方が良さそうです。
https://firststep.en-jine.com/projects/stilformink/rewards/10642
ペン先にはBOCK製のチタンペン先が付いています。
私が保有しているチタンペン先の万年筆は、NAMITSUというブランドの万年筆です。
同じくBOCK製のチタンペン先が付いていますが、こちらは日本で販売されていない万年筆なので、チタン万年筆を気軽に試してみたい方は、先のリンクのstilform INK Titaniumが良さそうです。
他には、エルバンのクリッパーやスティピュラから発売されているチタンニブを探す感じでしょうか。