保有している万年筆の中で信頼を置いている万年筆の一つがセーラー万年筆のプロフィット21長刀研ぎ。
刀の剣先のように、長く研ぎ出したペンポイントをもつことから長刀研ぎと呼ばれており、筆記角度の調節により極細から太字までスムーズな書き味で「トメ」「ハネ」「ハライ」も美しく書ける万年筆です。
細かな説明に関しては今回は省きますが、以前購入時に書いた記事がありますので、長刀研ぎって何?という方はぜひご覧ください。
実際に使っている方々を聞いたりネット上のの評価を見ると好き嫌いが分かれますし、素晴らしさは分かるんだけど使いこなせないという声もよく聞きます。
私の場合、うまく使いこなせているかどうかは分かりませんが普通に使っているだけでもなぜか長刀の恩恵が得られているように感じています。
長刀が好きな理由
日本語を書くのに最適とうたわれている長刀研ぎですが、実際に使っていて感じるのは、まずペン先を紙面に当てた時点で他の万年筆とは異なる安心感があります。
一画目で「お!良い感じ!」という感覚を得られてそのまま次に書き続けられるといった感覚に陥られます。
具体的には特徴である反り返ったペン先の形状が、ペン先を紙面に置いた状態で日本語の書き出しにぴったりと合い、「とめ」・「はね」・「はらい」をあまり意識しなくとも自分のイメージ通りに表現できるのです。
硬さは全然違いますが、筆ペンの毛先を紙面にトンと当て止めた時の形・感覚に近いかもしれません。毛先が紙面に当たって少し寝た状態です。
そこからシューって感じで書ける雰囲気でしょうか。解りづらい擬音で恐縮ですが。
他の保有している万年筆と比較すると、ニブは硬めでしなりも少ないです。その為、筆圧が強くても弱くても影響なく書き続けられます。
繊細で柔らかい雰囲気の文字を書くのには適さないけど、かっちりとしたシャープな文字を書くには最適なんじゃないかなって思います。
この辺りが特殊なペン先であるが、万年筆初心者にもオススメと言われている由来なのかもしれませんね。
続いてインクフロー。インクフローは潤沢でこれまで使用していてフローに違和感を感じることは一切ありませんでした。
万年筆によってはインクの出が悪いものやインクの種類によって左右されるものなどあるのですが、この長刀研ぎに関しては今のところどのインクを使っても安定しているように感じます。
言葉で表現するよりも実際に書いた文字を見ていただいた方が伝わると思いますので、長刀で習字した文字をアップします。
まだまだお手本通りに書くことは難しいですが、長刀研ぎで書いているとちょっと上手くなったのではという錯覚に陥ります。
私が保有している長刀研ぎは中字ですが、他の万年筆の中字と比較すると長刀研ぎは太い線になるようです。
また縦線は細く、横線は太くなる傾向にもありますね。
なお、長刀研ぎの特徴として、軸を立てると細い文字が書けて、軸を寝かして書くと太い文字が書けると言われています。
実際に角度を変えることで線の細さを調整することも出来るのですが、角度を変えること=持ち方を変えるので正直書きづらくなってしまいます。
その為私は普段通りの角度でしか書いたことはありません。
こちらはショップの方にも言われたのですが、特に意識する必要はなく書きやすい角度で書くのがベストのようです。
最後に私が気に入っているもう一つの理由ですが、ニブの形状、デザインがカッコ良いこと。
1番重要なのはやはり書きやすさですが、自分好みのデザインかどうかって重要なポイントですよね。(^^)
そんなわけで今後もがっつりと長刀研ぎを使いこなせるようになりつつ、将来的には中細字も一本確保したいなーと企んでおります。
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