前回に引き続き、BIC社の油性ボールペンの紹介となります。
今回紹介するのはBIC社の低粘度油性インクを搭載した BIC Easy Glide。
Easy Glideは、これまでのBIC社製の油性ボールペンインクと比較して、なめらか度が35%UPしたと言われています。
インク粘度を軽減する特殊樹脂を配合した新インクシステムを採用しインク粘度を軽減することで、ペン先のボールの回転が良くなり油性インクの良さをそのままになめらかな書き味を実現しています。
BIC Easy Glideの性能検証
書き出し
油性ボールペンの特徴である、書き出しでのインクの出辛さを測る検証です。
BIC Easy Glideの書き出しは非常によく、書き始めからスムーズにインクが出る結果となりました。
筆記圧
写真の上から、弱い筆記圧、普通の筆記圧、強めの筆記圧で筆記した線となります。
速乾性
「あ〜ほ」までのひらがな30文字を筆記した後に、筆記した文字をティッシュで拭き取ります。この30文字を書いてティッシュで拭き取るまで45秒前後の時間を要しますので、その45秒のうちにどこまで乾くかをテストしています。
検証結果としては写真の通りとなり、乾きは非常に早いと言える結果となりました。
ダマの出来やすさ
横線を5本書いた後に「8」という文字を10回書くという検証を行っています。10回「8」を書いておりますが、ボールペンの紙面に当たる向きを少しずつずらしながら筆記するためです。
BIC Easy Glideで確認できたダマは、
1回目:7箇所
2回目:6箇所
3回目:6箇所
4回目:9箇所
5回目:9箇所
となり、ダマは非常に出来やすいボールペンであることが確認できました。
文章筆記
続いて文章筆記テスト。
同社のBIC油性ボールペンと比較すると若干の滑らかさを感じますが、国産の低粘度油性インク(ジェットストリーム・アクロインキ)と比較すると、従来型油性インクの筆記感に近いイメージに感じました。
カリカリとした硬めな書き心地でありつつもインクフローが安定しており、ストレスなく筆記が続けられます。
速乾性が高い反面、ダマが出来やすい為、筆記途中に手が触れてしまうと汚れの原因にもなります。
特に縦書き時にはダマの影響から紙面が汚れるというケースが何度か確認できました。
蛍光ペンとの相性
筆記した後に蛍光ペンで上から塗る検証です。
どの蛍光ペンにおいても滲みはない事が確認できました。
まとめ
上記の検証結果から、BICの油性ボールペンインクの評価は下記となります。
書き出し:良い(5段階評価で5)
筆記圧:圧によって濃い薄いが出やすい
速乾性:乾きやすい(5段階評価で5)
ダマの出やすさ:出やすい(5段階評価で1)
文章の筆記感:カリカリとした硬めのタッチの中でもスムーズな書き心地
蛍光ペンとの相性:良い(5段階評価で5)
総評として、書き始めからのインクの出が抜群に良く硬めでありつつもスムーズな筆記が出来ます。また速乾性も高いため、急いで筆記する必要のあるメモやノートでの使用に適していると感じます。
ただしダマが出来やすい性質であるため、丁寧に筆記する必要がある場合は注意が必要です。
なお、同社の従来型油性ボールペンと比較して多少滑らかになっていると感じますが、35%改善と言われる差までは感じられませんでした。少し滑らかになったという表現であれば分かりやすいかと思います。
使用したボールペン(リフィル)と代表的なボールペン軸
油性ボールペン比較について
本検証のコンセプトついては下記をご覧ください。
http://digital-camera.jp/?p=8601