ピナイダーというブランドの万年筆をご存知でしょうか。
日本に進出して来たばかりなので、取扱店はほとんどなくまだ馴染みが無いブランドですが、美しいデザインと独特の素晴らしい書き味でこれから日本でも人気が出ること間違いないブランドです。
ピナイダーの試筆をさせてもらいましたので、その感想を纏めたいと思います。
ピナイダー万年筆について
ブランド
ピナイダーは1774年に創業者フランチェスコ・ピナイダーにより創業し、現在ではイタリアを代表する筆記具・革製品・紙製品などを取り扱うブランド。
万年筆を手がけ始めたのは19世紀後期とのことで、アートのような美しいデザインを重んじながらも使いやすさを追求するとともに、長年の使用に耐えうるかという視点から何度も検証が行われ最高品質の製品だけが世に送り出されています。
2018年秋日本に正式上陸し、これから日本国内にも一気に広まっていくブランドであること間違いありません。現在は各文具店で取扱を検討するにあたってのフェアが開催されている段階で、私の知っている店舗では新宿三越、書斎館、銀座伊東屋などで置かれています。
現時点で日本国内で購入できるピナイダーの万年筆(銘柄)は、「ラ・グランデ・ベレッツァ・ジェムストーン」と「アヴァター」の2種類。ラ・グランデ・ベレッツァ・ジェムストーンが14Kペン先で60,000円、アヴァターがスチールペン先で32,000円になります。
趣味の文具箱48にてピナイダーの特集が組まれてますので、合わせてご覧いただくと良いかもしれません。
Pineiderの読み方
尚、Pineiderの読み方として、ピネイダーと表記されているケースもありますが、正式にはピナイダーとのこと。カタログ等を含めピネイダーと表記されているため紛らわしいですが、今後は徐々にピナイダーで統一されていくようです。
書き心地
これまで何本かのピナイダー(ラ・グランデ・ベレッツァ・ジェムストーン)で筆記しておりますが、このペンの面白い所として、ペン先の両脇がえぐり取られパイロットの軟調ペン先であるフォルカンをイタリアのデザイナーによって洗練されたかのような形状になっています。
このペン先の形状もあってか、実際に筆記をしてみると期待を裏切らない素晴らしい筆記感を味わえます。紙面にペン先を当てて筆圧をかけていくと心地よくペン先が弾み強弱のある味のある文字が表現されていきます。
ペン先が柔らかすぎると神経質になりますが、ジェームストーンはそれなりにコシが有りますので通常筆記の際に神経質になる必要は有りません。
ボディ素材
ピナイダーのボディは本当に美しく、ヴィスコンティなどと並びさすがイタリア万年筆ならではの存在感があります。※Viscontiの創業者であるダンテ・デル・ヴェッキオ(Dante Del Vecchio )がピネイダーのオーナーに就任しています。
軸に使われている素材は、大理石粉末を多く含むレジンベースの材質を使用しているとのこと。大理石粉末を使用することで、「より硬い材質に仕上げる」「つやと輝きを強める」「重量を増し、安定させる」「色の表現幅を広げる」と言ったメリットがあるようです。
実際にピナイダーの軸を見ると奥行きのあるマーブル調の模様と艶がなんとも美しく。それでいて程よい重量感があり、ずっと手にしていたい気持ちになります。
また、面白い仕掛けがキャップに用意されており、磁石で閉める方式が採用されております。実際に触ってみると、おおっ!?となるかと思います。
ピナイダーの購入は次回のお楽しみに
さてさて、そんなに素晴らしいピナイダーでしたが、今回は私は自粛。
ホメロスを買って金銭的な感覚が麻痺している中で一緒に購入も考えましたが、自制心が働きました。さすがにホメロスとピナイダーの同時購入はダメです。(ダメでなく金銭的に無理です)
最近は軟調ペン先ではなく硬めのペン先の方が好きですし。
と言い訳しつつ軟調ペン先の楽しさは理解してますので、また第二の衝動・第三の衝動が襲ってくることは間違いありません。
その時は心のままに動きましょう。
次のタイミングで買うな。自分。
追記:2019年の新年筆としてお迎えしました。↓
余談
ピナイダーのカタログを見ていて一つ気になっている事があります。
ジェームストーンのページを読んでいると、
とのこと。
「2018年のコレクションは」・・・とは?
えっと、、、来年のジェームストーンはガラッとデザインが刷新されるとかそんな訳ありませんよね。毎年、テーマを変えて美しい軸が発売されるのは非常に危険です。笑
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