1919年に万年筆製造メーカーとして創業したプラチナ万年筆。金属の王様である「プラチナ」を社名にし、創業以来日本の筆記文化の一端を担うべく、万年筆を中心に筆記具の創出に常に挑戦し続けているブランドです。
そのプラチナ万年筆が2019年2月1日に創業100周年を迎え、100周年を記念したイベントが銀座伊東屋にて開催されています。
私も初日に行ってきましたので、簡単にレポートしたいと思います。
プラチナ万年筆 創業100周年イベント(銀座伊東屋)
100周年記念筆
2018年年末、プラチナ万年筆より100周年記念筆の発表がありました。
記念筆の名前は「Century THE PRIME(センチュリー「ザ・プライム」)」。2種類のグレードがあり、1つ目は限定生産数100本プラチナ仕様のタイプ(お値段100万円)、もう一つは限定生産数2,000本シルバー仕様(お値段10万円)のタイプです。プラチナ仕様のものは、ペン先だけでなくボディにまでプラチナ素材を使用し、装飾技術の粋を極めた精緻な二重格子柄を再現した贅沢な作りとなっています。
プラチナ素材で万年筆を作るというのは、プラチナ社にとって思い入れが深いようで、今から半世紀前の1967年に世界で初めてプラチナペン先を搭載した万年筆を発表しています。今回、創業100周年を迎えるにあたり、プラチナ素材・最新のペン先技術・プラチナ万年筆開発の完全気密「スリップシール機構」を搭載して完成させたが記念筆として発表されたセンチュリー ザ・プライム(プラチナ仕様)です。
こういった情報を事前に得ていましたので、このイベントは記念筆を拝見することが私にとっての目的でした。
下の二つがセンチュリー ザ・プライムです。
ショーケースの中に展示されていたので触る機会はありませんでしたが、やはり「おー!」ってなりました。(語彙力よ・・・)
プラチナ万年筆の歴代万年筆
さて、こういったイベントに参加する際の一つの楽しみがブランドの歴史を知る機会を得られること。個人的にはそういった催しが大好きです。
今回のイベントでもプラチナの歴代の万年筆が展示されていました。
こちらが1920年頃に発売されていた万年筆。
当時は中屋萬年筆製作所という社名で営業していた時代で、ピートンとプラチナ二種類のサブ・ブランドを所有していたことからパンフレットにもピートンというキーワードが掲載されています。
今から100年前である1920年代・1930年代の万年筆のデザインが今見ても全く色褪せていないのは凄いことですね。
こんな万年筆も展示されていました。
めっちゃ小さいです。笑
万年筆を製造し始めた初期からこんな遊び心もあったのですね。
1960年代
これまでの高級路線から気軽に使えるデザインに変わってきているように感じます。時代によって需要の方向性もきっと異なるのでしょう。
歴代の万年筆が展示されていますので、是非足を運んでもらえればと思います。
インクタワー
イベント会場の奥の方では、ミクサブルインクで作られたインクタワーが展示されていました。
遠くから見ても綺麗でしたが、寄って見るとさらに綺麗でした。
お買い物
さて、今回のイベントは展示物だけでなく、もちろん買い物も可能です。
現行品として発売されている万年筆をはじめプラチナポケットなどのデットストック品なども販売されていました。
100周年の記念筆は高すぎるのでお迎えは難しいですが、小物でも記念になるものをと考えていたところ、元々あるプラチナのブルーブラックインクに、富士山麓の天然水を5%使用したブルーブラック富士というインクが発売されることを銀座伊東屋のTwitterにて知ったので、そちらをお土産にする予定でした。
このブルーブラック富士は、200本を先行で銀座伊東屋で販売され、3月より一般販売されると言うもの。基本的にはこれまでのブルーブラックと変わらないと思いますが、こういったパッケージは記念にもなります。
一通り会場を見て回って、帰りにインクを購入して帰れば良いかなと考えていたのですが、、
ショーケースの中でブルーブラック富士インクと一緒に並んでいる万年筆を発見。
この萬年筆に妙な魅力を感じ、ケースから出してもらうことに。
こちら、センチュリー銀富士とのことで、忍野をベースにした銀座伊東屋とプラチナの限定コラボ万年筆です。
ちょっと拡大していきますね。
ペン先がゴールドとシルバーのバイカラー(センチュリーシリーズで初)、そしてコンバーターには富士山の絵が描かれています。
この雰囲気が素敵すぎたのと、オレンジ色のインク入れたらコンバーターの中で富士の夕景を表現できるのではなかろうかみたいな筆記具としての機能には全く必要がなく意味のない部分に欲求が芽生え、お迎えする結果となりました。(ブログではまだ1本しかアップしてませんが実は今年に入って既に4本目。)
取り急ぎブルーブラック富士を飲ませてみたところ、富士山の絵がくっきりと見えるようになりましたが、面白みはありませんので、赤インク飲ませてみる。
良い感じです。
と思いつつも、赤系のインクは普段使わないので近々ブルーブラック系のインクに戻します。笑
以上、プラチナ万年筆 創業100周年記念イベントのレポでした。
イベント情報
イベント名:プラチナ万年筆 創業100周年記念イベント
イベント期間:2019年1月22日(火)~2月5日(火)
開催場所:銀座伊東屋地下1階インスピレーションホール
URL:https://www.ito-ya.co.jp/store/itoya/gitoya/recommend/2019/01/003291.html
イベント期間中、プラチナ万年筆 修理部によるペン先調整(1/25)、堤信子さんのトークショー(1/26)、万年筆画家・サトウヒロシさん ワークショップ&トークショー(2/2)、ミクサブルインク体験(1/27・2/3 )なども開催されます。予約が必要なものもありますので、詳細は伊東屋ウェブサイトを確認ください。