近年の油性ボールペン市場を盛り上げている、なめらかな書き心地を味わえる低粘度油性インク。
各社オリジナルのインクを発売されている中で、三菱鉛筆のジェットストリームが圧倒的シェアを誇り、それをパイロットのアクロインクが追従といった業界マップになっています。
また最近では、なめらかさに加えより細く筆記できる極細の低粘度油性ボールペンが注目されており、ジェットストリームが0.38mmを発売、そして2019年には0.28mmという超極細モデルを発売し話題になりました。
三菱鉛筆ジェットストリームのライバルであるパイロットアクロインキも負けていません。2020年11月、ついにアクロインキにも超極細0.3mmのモデルが発売されました。
今回はアクロインキ0.3mmをレビューするとともに、ジェットストリームエッジ(ジェットストリーム0.28mm)との比較も交えてお伝えします。
目次
アクロインキ0.3mmは150円 Tシリーズとして発売開始
アクロインキ0.3mmの発売でパイロットらしいなと感じたのが、ジェットストリームが0.28mmを発売されたときのような大々的な宣伝を行っていないということ。
ジェットストリームの0.28mmが発売された際は、単にジェットストリーム0.28mmとしてではなく、ジェットストリームエッジ(定価1,100円税込み)として発売されましたよね。
専用の什器まで作って文具屋さんの一角を占領し、これでもかってほど宣伝されていたのは記憶に新しいです。
それに対してパイロットさん。
0.3mmという超極細リフィルを開発したのにも関わらず、一番オーソドックスな1本150円のTシリーズとして発売され、また、三菱鉛筆のような0.28mm!最も極細に挑戦しました!的なアピールも一切なし。
もうちょっと営業しても良さそうな気もしますが、そんな控えめな姿勢が私は大好きですよ。
ちなみに超極細と言ってましたが、パイロットさんの公式文を見ると「激細」なようです。ここは超極細で良かった気がしますが、パイロットさんならではのこだわりが激細という言葉の中に有ったのでしょう。
0.3mmの書き心地は?
さて、一般的にボールペンはボール径が小さくなればなるほどカリカリした書き味になります。
その中でアクロインキ0.3mmの書き味ですが、きちんとペンを立てて力を入れずに筆記すれば、これだけ細いのになめらかな書き味を実現したな〜と思えるほど素晴らしいです。
アクロインキならではのスムーズなインクフローも味わえますし、ダマやカスレなどもほとんど出ません。
ただ、ペンを寝かして筆記してしまうとかなりの確率でかすれますし、力を入れて筆記すると滑らかさは弱まりますので、個々のペンの持ち方・書き方に影響される部分があることは否めません。
力が入ってしまうと駄目というのは、極細になればなるほどボールポイントは針のように細くなるわけですから、力を入れると紙面にボールポイントが突き刺さってしまうことをイメージすれば分かりやすいと思います。
ジェットストリーム0.28mm、0.38mmとの比較
アクロインキの0.3mm、0.5mm、0.7mmと、ジェットストリーム0.28mm、0.38mmにて書き比べてみました。
よく目を凝らしてみると、0.28mmが一番細いのかな〜と感じますが、ぶっちゃけ0.28mm、0.3mm、0.38mmはほぼ同レベルの細さだと考えても問題ないレベルの細さです。※0.5mmを超えると一気に太くなりますね。
書き味には好みが出ますが、アクロインキの0.3mmとジェットストリームの0.38ではさほど書き味に差はありませんので推しインクを選べば問題ないと思います。
0.28mmは独特な気がします。0.28mmならではの書き方をマスターしないと書いてて疲れると思います。
まとめ(要望)
個人的にはジェットストリームよりもアクロインキ派ですが、アクロインキにもやっと超極細が登場して心から嬉しく思っています。
しかも手軽に書き味を試せれるTシリーズで発売されたのも感謝しかありません。
この後の要望を述べるのであれば、4cの0.3mmリフィルを早急に出していただきたいですし、それと合わせて赤、青、緑の0.3mmも開発を急いでほしいですね。
※LAMY20004色ボールペンを0.3mmのアクロインキで使いたいです
なにはともあれ、素晴らしいリフィルを発売してくださって感謝しかありません!