KAWECO(カヴェコ)は1883年にドイツのハイデルベルグで創業されたブランド。創業者はハインリッヒ・コッホ(Koch)と、ルドルフ・ウェバー(Weber)で、二人の名前からKawecoと名付けられました。
1909年に画期的な技術を取り入れた、安全繰り出し式のセーフティ万年筆を発売したことで知ら、1930年代に発売された「Kaweco Sport」は、1972年のミュンヘン・オリンピック開催の際に公式ペンとしても認定されました。Sportシリーズは機能性と携帯性を兼ね備えたブランドを代表するモデルです。
それでは性能検証の結果です。
KAWECOの性能検証
書き出し
油性ボールペンの特徴である、書き出しでのインクの出辛さを測る検証です。
KAWECOの書き出しは平均して1〜3cm程度でインクが出始めるという結果となりました。
書き出しは比較的良いと言えます。
筆記圧
写真の上から、弱い筆記圧、普通の筆記圧、強めの筆記圧で筆記した線となります。
速乾性
「あ〜ほ」までのひらがな30文字を筆記した後に、筆記した文字をティッシュで拭き取ります。この30文字を書いてティッシュで拭き取るまで45秒前後の時間を要しますので、その45秒のうちにどこまで乾くかをテストしています。
検証結果としては写真の通りとなり、乾きやすいと言える結果が出ました。
ダマの出来やすさ
横線を5本書いた後に「8」という文字を10回書くという検証を行っています。10回「8」を書いておりますが、ボールペンの紙面に当たる向きを少しずつずらしながら筆記するためです。
確認できたダマは、
1回目:1箇所
2回目:4箇所
3回目:2箇所
4回目:6箇所
5回目:4箇所
となりました。
ダマに関しては非常に出来やすいという結果となりました。
文章筆記
KAWECOの筆記感は従来型油性インクでありつつも書き出し後のインクフローは良く滑らかで抵抗の少ない筆記が可能です。
他のブランドのインクと比較して粘度が低いことからダマが出来やすい結果となっているのかもしれません。
ちなみに滑らか度に関しては、今回検証したボールペンの中でもトップクラスです。
また、筆記途中、紙面の汚れが若干確認できました。
蛍光ペンとの相性
筆記した後に蛍光ペンで上から塗る検証です。
どの蛍光ペンにおいても滲みはない事が確認できました。
まとめ
上記の検証結果から評価は下記となります。
書き出し
- 5点:ほとんどの場合に書き出しからスムーズにインクが出る
- 3点:書き出しはインクが出辛く、平均して1〜5cmでインクが出る
- 1点:書き出しはインクが出ず、平均して書き出し5cm以降からインクから出る
速乾性
- 5点:乾きやすい
- 3点:普通
- 1点:乾きづらい
ダマの出やすさ
- 5点:0〜3箇所以下のダマが確認できた
- 3点:4〜7箇所以下のダマが確認できた
- 1点:8箇所以上のダマが確認できた
蛍光ペンとの相性
- 5点:蛍光ペンで塗っても滲まない
- 3点:注意して確認すると分かる滲みが確認できた
- 1点:明らかに分かる滲みが確認できた
筆記感
- 高い(ねっとりとした書き心地)
- 低い(サラサラとした書き心地)
- 柔らかめ(ヌルヌルとした書き心地)
- 硬め(カリカリとした書き心地)
代表的なボールペン軸
油性ボールペン比較について
本検証のコンセプトついては下記をご覧ください。