昨日、世界の万年筆展に行ってきました
3月6日〜13日までの期間、日本橋丸善にて開催されていた「世界の万年筆展」に行ってきました。期間に関してノーマークでまだまだ先まであると勝手に考えていましたが昨日が最終だったのですね。
最終日に滑り込みセーフです。
今回は、万年筆を購入する予定はありませんでしたが、どんなイベントだろうと雰囲気を味わいたかった為の訪問。
一通り見て回るだけにしようと決めていましたが、1本お迎えしてきました。
自作万年筆。お値段は540円です^^
私が訪問した3月12日は、パイロットの企画で万年筆を組み立てイベントを行っておりまして、私も参加し万年筆の勉強をさせていただきつつ、組み立てた万年筆をお持ち帰りしてきた流れです。
組み立てながら色々と勉強してきましたので、今回の組み立て教室でお聞きした事を箇条書きで。
今回は、トウカン・クリップ・サヤ・ペン・ペン芯・クビ・インキスペア・ドウの8つの部品で万年筆を組み立てていきます。
この組み立て自体は簡単に作れるプラモデルのようなものですが、
- ハート穴の形状(形状によって弾力性などが変わってくる)
- インクを出しながら空気を入れ込んでいくペン芯の機能
- 組み立てたペン・ペン芯部分を80-90度のお湯につけてペンの調整を行っていく
などを教えていただきました。
熱いお湯につけてペンの調整を行うのは、組み立て時のペン先は反ったペン先に押されて先端部が開いた状態で固定されている為、お湯の熱でペン芯を柔らかくし、ペン先が元に戻ろうとする力に押されて、反りがすくなくなっていく事により丁度良い位置に逸らす事が工程の一つだそうです。
沸騰したお湯ではペン芯のプラスチックが変形してしまう為、少しさめた80〜90度のお湯で行うのがポイントでお湯につける時間は1分程度だそう。また、金ペンとスチールペンでは事案も異なってくるようです。
パイロットのペン部分には製造年月が記載されており、こちらのペンには「716」と記載されていますが、これは2016年7月製造とのことです。
インクカードリッジを挿したところ。
首軸の中にはヤリというインクカードリッジを突き破る出っ張った部分があります。
カードリッジを挿すときは回転させないようにとの指示を頂きました。(回転させると必要以上に破れてしまうため)
こちらはペン先を見るためのルーペ。
実際にパイロットの製造現場で使用しているものを今回持ってきてくれたようです。
倍率は25倍と記載されていました。
普通に持って覗いても、手がブレてしまい見辛いのですが、両手をくっつけた状態で見るとブレずに見やすいようです。
パイロットの万年筆はめちゃ売れてる
余談ですが、最近のパイロット万年筆の販売本数も教えていただきました。
カクノがヒットしている関係で、スチールペンが月間35万本の販売本数、金ペンも月に2万本ほど売れているようです。
すごい数ですね。
この大量に販売している万年筆も、1本1本人の手によって調整がされているとのこと。
1日中ルーペでペン先を見ている時もあるようで、それは大変でしょうね。私の中でパイロットの万年筆は個体差が非常に少なく安心できるイメージがありますが、検査工程もとてもシビアなのでしょう。今回少しだけでも製造過程を体験をできて有意義な時間を過ごすことができました。