美しいターコイズの古典インク【喜望峰】が販売開始。同系色のインクとも比較してみたよ。

古典インク 喜望峰 インク

Pen Saloon(ペンサルーン)より古典インクが発売されることになりました。ペンサルーンといえばヌルリフィルやトレーシングペーパーの原稿用紙が有名ですね。そのヌルリフィルが登録商標となることを記念してインクを発売する流れとなったようです。

インクはインクでも古典インクとして発売されたのがペンサルーンらしいなぁと思います(^^)

古典インクの特徴は、強い耐久性を持ち公式文書など長期保存が必要なものに筆記できることが挙げられます。また、筆記後、時間の経過とともに色が黒く変色していくのも面白い特徴です。

難しいことは割愛しますが、古典インクがどんなインクかを知りたい方はこちらをご覧いただくのが宜しいかと思います。

趣味と物欲
博多天神界隈を本と文房具(万年筆とインク)と電子ガジェットを探して徘徊しています。

発売されるインクの開発者であるpgaryさんのブログです。

さて、縁あってこのインクを試させていただきましたので紹介したいと思います。

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古典インク 喜望峰

喜望峰という名前と概要

発売されるインクの名前は【喜望峰(きぼうほう)】。喜望峰は500年以上もの昔、1488年にポルトガルの航海者であるバルトロメウ・ディアスによって発見された岬で、南アフリカ共和国の西ケープ州ケープタウンに位置します。

ディアスは当時の国王だったジョアン2世に、ポルトガルとアジアとの貿易ルートを探るための航海を命じられます。まだ航海地図の無い時代、出発したディアスはアフリカ大陸を海岸沿いに進むことで地理を把握しながらインドまでのルートを見つけようとしましたが、途中嵐に襲われ大海を漂うことになります。
 
様々な困難があった漂流の末に発見されたのが喜望峰でした。
 
喜望峰近辺の海域が非常に荒れていたことから「嵐の岬」と呼ばれてましたが、その後ヴァスコ・ダ・ガマがインドまでの航海ルートを確立。ポルトガルは航海ルートを安定させることで、インドとの香料貿易によって繁栄し、ヨーロッパでの勢力を高めました。これに喜んだ国王が「喜望峰」と改名したと言われています。

喜望峰はポルトガルの希望の岬として今でも広く知られ人気のある観光スポットにもなっています。
 
このインクが喜望峰と命名されたのは、ペンサルーンの立ち上げからこれまでの歴史・今後の発展など、様々な想いや願いも込められた名前なのでしょう。

インクの色はターコイズ系(青緑系)。グーグルなどで「喜望峰」と画像検索すると出てくる美しい海の色とインクの色が濃淡含めて似ており、由来と合わせて喜望峰という名前がぴったりです。

さて、古典インクでターコイズ系は自分の知る限り、喜望峰の他に一つしかありません。KWZ Ink の、IG Turquoiseです。

せっかくですから喜望峰とKWZ Ink IG Turquoiseの比較検証を行ってみました。

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ターコイズ系古典インク 喜望峰 と KWZ Ink IG Turquoise


比較するのは喜望峰(まだ瓶詰め前)とKWZ IG Turquoiseの二つ。
万年筆は、プロスケとセンスケの二つを使いました。

ちなみにプロスケとセンスケを使用したのには訳があります。この二つのペン先はピンクゴールド・アンティークゴールドにメッキがなされています。聞いた話ですと古典インクとこの手のメッキの相性が悪く、メッキの色が落ちる(メッキが剥がれる)よう。色が落ちてしまったらまた塗り直してもらえば良いので、そういった劣化の具合も見たいとこの二つを使用しました。

色合いと裏抜け

まず比較したのが各インクの色合いと裏抜けについてです。10種類の異なる紙を使用して比べてみました。写真はクリックで拡大します。

左:C.D. Notebook、右:ヌルリフィル

左:トモエリバー、右:Lライティングペーパー

左:MD、右:MDコットン

左:コンケラーレイド、右:バンクペーパー

大量のインクを落としていますのでほとんどの用紙で裏抜けが確認できていますがこれは仕方ないこと。比較するとIG Turquoiseよりも、喜望峰の方が裏抜けしづらそうに感じられます。

※インクは書き出す用紙によって書き味だけでなく色も異なります。これは万年筆ユーザーに対しての複雑に仕組まれた罠のようなもの。自分好みの色を表現してくれる紙を探すために紙沼へと落とされていった方が何人いるだろうか…罪深い

速乾性

続いて筆記した後の乾きの速さを比較しました。それぞれ筆記後20秒、40秒、60秒、90秒経過したタイミングでティッシュで拭いて乾き具合を確認します。

この検証では、二つのインクと合わせて、ブルーブラック系のインクの中で粘度が低いペリカンのブルーブラックも一緒に比較しました。これによってオーソドックスなインクとの比較も出来たと思います。

それでは結果です。

乾く速度としては、喜望峰とペリカンブルーブラックはほとんど変わらずで、KWZ Ink IG Turquoiseの乾きが遅いという結果になりました。

乾く速度が早いのは、実用的に本当にありがたいですね。

耐水性


続いて耐水性。写真のように筆記した文字を用意して、1日ごとに水で流していきます。

初日は筆記30分後に水で流しています。二日目以降少しずつ濃くなっているように感じますね。
水で流した後は、古典インクならではの鉄分の黒い色が残るというイメージで、これは喜望峰もKWZ Ink IG Turquoiseも変わらないという結果となりました。

色の変化

最後に色の変化です。古典インクの面白味は、筆記後、時間の経過とともにだんだんと黒く濃くなっていく色変化。一般的な染料インクとは異なる味があり、私もこの魅力にとりつかれた人間の一人です。

今回の検証では、2週間分のフォーマットを用意して毎日文字を書いて色の変化を確かめてみます。(現在途中)
古典インクの色変化は最初の数分が一番激しく、その後は緩やかになってしまうので、なかなか違いを見いだせませんが、2週間という長い時間の中でどう変化するのかを確かめてみたいと思い検証を行っています。

1/24追記

2週間の検証が終わりましたので結果をあげます。

日単位での変化は正直わかりづらかったです。
よく見ると、検証当初の頃の方が濃くも感じつつ、、、的なレベルでしたが、KWZ Ink と喜望峰を比べると、KWZ Inkの方が変色は強いように見受けられました。

商品情報

喜望峰(古典インク)
色:ライトブルーブラック
販売時期:2月半頃
定価:1,500円(早期予約特典:定価より500円引き)
容量:25ml
販売:イベント等での直売、およびboothを利用しての通販

〈予約〉喜望峰 - Pen-Saloon - BOOTH
喜望峰(古典インク) 色:ライトブルーブラック 販売時期:2月半頃 定価:1,500円 容量:25ml 販売:イベント等での直売、およびboothを利用しての通販 早期予約特典:定価より500円引き こちらは予約用に作ったフォームです。 喜望峰は2019年2月9日に瓶詰、箱詰め完了予定でその日から販売開始を見込んでおり...

まとめ

美しいターコイズ系の色合いを表現できる古典インクというだけで買うのは確定ですが、速乾性などスペックも素晴らしく、よくぞこんな素晴らしいインクを世に出してくれたというのが率直な感想です。

ただし喜望峰には一つ不安がありまして、それが流通性。今回喜望峰の販売は限定で100セットとのことで、欲しいユーザーに行き渡るのかという問題+リピートしたいときはどうすれば良いのかという問題があります。

ちなみに初回ロットはすでに売り切れてしまっており、次回の発売は秋頃になるとか。万年筆のインクは普通の用途でしたらすぐには無くなりませんので、一瓶確保できればそんなに問題視する必要はありませんが、まだ欲しい方はたくさんいらっしゃるでしょうし、使い手としては買いたい時にいつでも買える環境にあってほしいと思います。

ペンサルーンさんに期待しております。

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